警告文



色々とお世話になっております方にお贈りしようと、パイプ煙草の葉を買い求めに専門店にまいりましたところ、商品が並ぶ棚の感じが何かいつもと違います。何が…と見ますと、パッケージに「喫煙による体や周囲への悪影響」を記した警告文が書かれた大きなシールが貼られているのです。普通の煙草の箱ですと、まだ色合いが揃えてあったりしてさほど気になりませんでしたが、パイプ煙草の美しい絵柄の缶にぺったりシールはデザイン台無し。
「このシールは剥がせるものなのですか?」とお店の方に伺うと「いいえ、きれいには取れないと思います」と。「そうなのですか。きれいな缶ですのに残念ですね。シールは裏に貼るわけにはいかないのですか?」とさらに訊ねると「表にも裏にも、それぞれ三分の一以上の大きさで警告文を記さないと、問屋さんから出荷できないことになってしまったんですよ。しかも、なるべく目立つように貼るように、との指導なんです」とのお話。なんとも無粋な。
私自身は非喫煙者。煙草の煙はできるだけ避けたいと思っております。タバコが、吸われる方の身体のためにもマイナスになりこそすれプラスにはならないのはわかっておりますし、副流煙が周囲に与える影響を考えましたらできれば禁煙を勧めるべきなのでしょうが、それを決めるのは喫煙者自身。禁煙する気がまったくない人がこのシールを毎日目にしたとて、どれほどの効果がありますやら。
海外には、煙草の影響による内臓や死体の画像付きの警告文もあるそうですよね。現在の、世界の禁煙へ向けての大きな流れを考えますと、仕方ないことかとは思います。ただ、警告文を表示するのであれば、箱の裏でも同じ効果が得られるのではないでしょうか。裏三分の二に大きく警告文を表示、表のデザインはそのままでも可、というわけにはまいりませんのでしょうか。
非喫煙者といたしましてはどちらかというと、歩き煙草や、禁煙エリアでの喫煙など、マナーの悪い方達に対する指導をもっと徹底させていただきたい、と思うのですが。気持ちよく歩道を歩いておりまして、予期せぬ肺への煙草の煙の侵入はとても辛いもの、ですもの。
※画像はまだ警告が表記されていないパイプ煙草の缶。
追記:もしもお酒にも、アルコールの体への悪影響を記した警告表記が義務付けられたら。デザイン至上主義。紙巻煙草の煙は苦手、パイプ煙草、葉巻の香りは好き。「東京になんかいたら、煙草を吸わなくても肺がんになりますよ」という知人の意見。…などがあれこれ思い浮かび、どうにも考えがまとまりません。