倶楽部:今宵、銀河を杯にして Ron Zacapa Centenario



ロン・サカパ・センテナリオ。南米にしばらく暮らしておりました従姉妹が5年ほど前に送ってくれました、グァテマラのラム酒です。
23年物を中心に20種類以上の原酒をブレンドし、更にそれをオーク樽にて熟成させたという、薫り高き琥珀の液体。それまでラム酒というと、ドライフルーツを漬け込んだり、ケーキの香り付けに使うぐらいで、それだけを飲むということはほとんどしなかったので、このラム酒を開けた時にはびっくり。蓋を開けただけで部屋中に漂う甘く強い香り、ですのに喉越しは柔らかく。私が今までに出会ったラム酒の中では、これが一番。
このロン・サカパ・センテナリオが纏っておりますのは椰子の織物、ペタテ。ペタテ/Petates、は古代マヤ文明の時代、王族のみが使用することができた織物だとか。この装いがまたお洒落で素敵でしたのに、今年の3月から新ボトルにデザイン変更。なんですか、殿に手篭めにされ、帯だけのあられもない姿となってしまった大奥の腰元…のような風情、ではありませぬか。あ、大奥の場合は手篭めではなく、御手付きでしょうかしらね。彼女が仕えていた年寄りが大喜びで「でかした。明日からはそなたも側室じゃ、ほっほっほ」などと…ああ、止まりません。実は子供の頃から大の大奥ファンでございまして。