高砂



山の家の持ち主であった伯父は、仕舞を嗜む人でございまして。手すきの時には扇子を手に広間に座り「はい、ちょっとこちらへいらっしゃい」と、俄仕舞教室が始まることもしばしば。お蔭様でなんとか「高砂」は舞えるように仕込んでもらったはずなのですが、もったいないことに、今ではすっからかんに忘れてしまいました。
私の結婚式では、祖母がやはり「高砂」を謡ってくれまして、とても嬉しかったのを覚えております。ただ、おめでたい曲で祝ってもらったからといって、結婚生活もめでたいかというと、世の中そういうものでもないのですよね。やれやれ。(【村上モトクラシ大調査】参加記念)