オコゼ



怒り顔のオコゼ。例え上機嫌だとしても、オコゼのお顔は怒っているようにしか見えないとは思いますが。まずは活け作り、お刺身で、最後は唐揚げにして尻尾まで食べきりました。美味しいお魚なのですね。一緒に飲んでおりました社長が「外国では活け作りは残酷だといって禁止されているのだそうだ。海外の日本食屋では絶対に出さないらしいぞ」と、お皿の上で口をパクパク、ひれをピクピクさせるオコゼを割り箸でつつきながら教えてくれました。
続けて社長「店に入った時に、水槽の中にいたこのオコゼと目が合った気がしたのよ。貴男に食べられたいって」と。「わぁ、では私が食べたりしてはいけなかったんじゃないですか?」と言うと「ふふ。夢でうなされたりしてな。貴男だけに食べてほしかったのに。あ、あんな女に…くくく」と、一人芝居が始まってしまいました。骨まで美味しくいただきましたので、どうか成仏してくださいね、オコゼさん。