久保田と田酒



久しぶりに馴染みの酒屋さんへまいりました。転居するまでは、日本酒は必ずそのお店で買う事にしていた酒屋さんです。飲みたいお酒はあるかしら、と保冷室に入り、まずは朝日酒造の棚をチェックすると「久保田、品薄のため、お一人様一本でお願いします」との張り紙。「百寿」と「千寿」がありましたので、まずは千寿を一本抱えます。次に、その他のお酒の棚をじっくりと見てまいりますと、新聞紙にくるまれたままの一升瓶を発見。あ、これはもしや「田酒(でんしゅ)」?そうです。まあ、嬉しい。という事で、ちょうどお気に入りの二本を手に入れる事ができて幸せ。

そういえば、先日雑誌を読んでおりましたら「燗酒は熱燗、人肌、など燗の加減を細かく指定できるから良いが、冷や、というとたいてい冷蔵酒が出てきてしまってがっかりする。昔は冷やといったら室温だったのに。この季節は、きんきんに冷えた日本酒よりも室温がちょうど身体に染みわたる」というような事を書かれている方がいらっしゃいました。確かにそうですね。同じお酒でも、燗、室温、冷やでとても味が変わるので、それを楽しむのもまたよし、なのですが、室温のお酒をいただくと、なんだかほっとするものです。