SARS対策



知人に伺った話なのですが、今、トロントから日本に入ろうといたしますと、まず機内で簡単な問診票(例えば、SARS患者と過去に接触がありましたか?発熱、咳などの症状はありますか?といった質問)が配布されるので、それに記入をして提出をするのと、サーモグラフィーによる体表面温度検知。ここまでで何かにひっかかると医師の診察を受けなくてはいけなくなるそうです。そして、特に強制力はないのですが「入国後10日間は人と接触をしないで下さい」とお願いされるのだとか。

どうなのでしょう。入国される方にとってはこれだけでも煩わしいのでしょうが、飛行機で移動するという事は何らかの目的があっての事なのでしょうから、わざわざ問診票に問題となるような記述をするとは思えませんし、入国後、人と接触をしない、という事もあり得ませんよね。でも、あまり度を超したチェックをしても差別のような扱いになってしまいますし・・・難しいですね。

昔々、成田発、南アフリカヨハネスブルグ行きの飛行機に乗りました時には、確か途中給油の為に降りたスリランカで客室乗務員の女性が突然殺虫剤のスプレーのような物をシュッシュッと二度ほど天井に向けて噴霧したあと、にっこり微笑んで「規則なので」と。機内を消毒しなくてはいけない事になっているとのお話でしたが、これでは消毒にもなにもなってはおりませんでしょう、と思ったものでした。

以前、狂牛病が流行っておりました時期にはヨーロッパのあちこちで、スポンジに消毒液を含ませたものを踏まされましたが、今も続けられているのでしょうか。一度などは、吹雪の中をバスから降ろされて雪道を転びそうになりながらやっとの思いで歩き、50メートルほど離れた所にあるスポンジをぐじゅっと踏んで、また同じ雪道をバスに戻ったり。これで効果がなかったら泣いちゃうから、というぐらい辛くて寒かったです。