The Genius of Lothar Meggendorfer   1



id:aquioさんがお持ちなのが羨ましく、数年前よりずっと、欲しいわぁ、と思っておりました一冊の仕掛け絵本を入手。
メッゲンドルファーの『The Genius of Lothar Meggendorfer 』。訳しますと、『ロタール・メッゲンドルファーの天才的偉業』、とでもなりますでしょうか。
ロバート・サブダの作品が出版されましてから日本でも愛好家が増え続けております仕掛け絵本ですが、その仕掛けの基本のほとんどをすでに19世紀末、120年も前に編み出し、“ポップアップの父”と呼ばれておりますのがロタール・メッゲンドルファー(1841-1925・ドイツ、ミュンヘン出身)。
この本の出版は1985年。入手いたしますまでは、オリジナルの絵本だとばかり思っておりましたがそうでなく、メッゲンドルファーの作品の素晴らしさを紹介するために出版された絵本。道化師がボールを操る仕掛けの表紙を開きますとまず、モーリス・センダックによる、メッゲンドルファーの素晴らしさを称える挨拶文。そして、人々の営みを風刺した、ユーモアたっぷりの作品が6点、紹介されています。ポップアップではなく、全ての作品がタブを引くと絵が動くムーバブル。最後のページには、一つのタブを引くことによっていくつも部品が複雑に連動しながら絵を動かす、普段はページの間に糊付けされてしまって見えない、秘密の仕組み部分も紹介されております。