石見神楽(いわみかぐら)



アークヒルズ秋まつり2007。昨日、今日と、島根県の石見神楽が公演を行うというので見に行ってまいりました。想像しておりました以上のもの。壮大なスケール、豪華な衣装、一つの演目が短く、話もお囃子もテンポが速く、目が離せません。煙の中から鬼は出てくる、蛇は火を噴く、煙を吐く。これは面白いです。
石見神楽は、元来五穀豊穣に感謝し、毎年秋祭りに神職によって氏神様に奉納されてきたものとのこと。明治以降、神楽は神職から一般庶民に移り、この時期従来の六調子から現在主流となっている早いテンポの八調子となったのだそう。種々の神楽が日本全国に伝承されていますが、その中でも石見神楽はリズムの軽快さと衣裳の豪華さで類を見ない独特のもので、鎮守の祭だけではなく、郷土芸能として広く愛されている、とのこと。
石見神楽の演目は、現在上演されているものだけでも30種類以上。その中で今回、私が見ましたのは、常陸の国、鹿島の宮の武甕槌命(たけみかづちのみこと)が、諸国で荒れ狂う大悪鬼を殺さずに改心させ、九州高千穂へ追放、後に食物の神として祭られるようになったという、『道返し』。そして、石見神楽の代名詞的演目、須佐之男命(すさのおのみこと)が大蛇を退治、尾から出てきた天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)を天照大御神(あまてらすおおみかみ)に捧げ、櫛稲田姫と結ばれる、という『大蛇/おろち』。
昨日は、夜の公演を。今日はそれがあまりに面白かったので孫を連れて昼の公演を見にまいりましたが、やはり神楽は夜見るものですね。鬼の衣裳の光沢や、大蛇の吐く炎などは、やはり闇の中でこそ映えるもの。地元でのどうなのかしら、と公演情報のチラシを見ると、やはり全て夕方か夜からの公演。驚くほどの回数開催されているようで、10月はざっと数えただけで30公演。神楽団体も、24団体もあるようです。
お囃子の激しいリズムに乗って上演される神楽。何かに似ている、と思いましたらそう、バリ舞踊。
さてこの週末、赤坂は氷川神社の氷川祭。神社の境内では露天、盆踊り。通り沿いには町内会ごとにお神輿が並び、あちらこちらから祭囃子が。明日は、赤坂氷川神社神幸祭(神輿連合渡御)。なんでも今年は、明治時代まで続いていた江戸型山車・赤坂氷川山車1台が復活。ミッドタウンからTBS前まで、「翁二人立」の山車人形を乗せて連合渡御の先頭を飾り、その後を氏子町会15基の大人神輿が賑やかに練り歩くとのこと。こちらも楽しみ。