人形/その3


兵庫県西宮市に「戎神社」があります。
その昔、この戎神社に「えびすかき」と呼ばれる一団がいました。
えびすかきは「傀儡師/くぐつし」、いわゆる人形師たちの集団でした。
そのえびすかきの一団は、人形劇を披露しながら行脚し、
日本全国に戎信仰を広げていきます。
日本各地に戎神社が存在するのは、彼等「えびすかき」の働きによるのですね。
で、その「えびすかき」の人形劇と「義経浄瑠璃」の物語が淡路島で出会い、
人形浄瑠璃」の原型が形成されていくことになるのです。
江戸時代に入るとともに、
琉球からもたらされた「蛇皮線」が大阪で「三味線」に改良され、
近松門左衛門」が現れたり、
義太夫節」で有名な「竹本義太夫」が現れることによって、
人形浄瑠璃は次第に完成されたものになっていくのです。
飯田市に伝わる「黒田人形」というのは、
元禄時代、黒田の郷にある僧侶が伝えたことから始まった・・と記憶しています。

たいへんお勉強になりました。お忙しい中、このような素敵なお話をお聞かせ下さいまして、本当にありがとうございました。もう足を向けては…眠れません。