29 輝銀礦



キギンクワウ 靜岡縣 蓮臺寺礦山

(Argentite )Ag2S。銀のもっとも主要な鉱石で非常に柔らかく、ナイフで切ることができるとか。(試したりはいたしませんのでご安心を)。輝、は硫化鉱物の接頭辞、輝銀鉱は銀の硫化鉱物という事になります。

ややこしいお話なので間違っているかもしれませんが、どうやらポイントは179°にあるようです。この温度を境に輝銀鉱は別な鉱物になってしまうのだとか。その名は針銀鉱。輝銀鉱というのは179°以上の高温で生成され、常温ではその結晶構造が変わり、等軸晶系から単斜晶系に属する鉱物、つまり針銀鉱になるのだとか。このように化学式は同じなのに結晶構造の違う鉱物を、同質異像の関係というのだそうです。

標本の輝銀鉱は、灰色、水色を基調としたパステルカラー。やや昨日の金鉱に似ておりますが、やはり煌めきが金鉱は金色、輝銀鉱は銀色。

VAAM